
アコースティックギターの音を決める大切な要素のひとつが「弦」です。
しかし種類もメーカーもたくさんあり、どれを選べばいいか迷ってしまう人も多いと思います。
この記事では、弦の種類や特徴を解説しながら、どのように自分に合った弦を選べばよいかを紹介します。
最後におすすめの選び方もまとめているので、初めての弦交換にも役立ててください。

特徴・選び方を知って自分に合った弦を見つけよう!
1.コーティングについて
ノンコーティング弦
弦の表面に何も加工がされていない、もっとも一般的なタイプです。

メリット
価格が低い:1セット1000円前後でコーティング弦に比べ安価
弦の種類が多い:メーカーや素材ごとに好みの音を見つけやすい
音がクリア:コーティングがない分、クリアで抜けのいい音が出る
デメリット
寿命が短い:汗や湿気で錆びやすく、音が劣化しやすい
指ざわりの変化:劣化により引っ掛かりを感じる
コーティング弦
弦の表面に樹脂などのコーティング(皮膜)を施した弦です。汗や汚れから弦を守るため、長持ちするのが特徴です。

メリット
長持ちする:
使用状況にもよるがノンコーティング弦の3倍程度長持ちする印象で音質の劣化の仕方も緩やか
なめらかな弾き心地:
ツルッとしていて引っ掛かりが少なく弾き心地がなめらか
フィンガーノイズが少ない:
コードチェンジ時の「キュッ」という音が控えめ
デメリット
値段が高い:
ノンコーティング弦の2〜3倍程度で価格が高い
2.素材について
ブロンズ
ブロンズ弦はブロンズ(青銅)80%+スズ20%作られた、昔から定番の弦です。
「80/20ブロンズ」と表記されることもあります。
落ち着いていて、しっとりとした音色が特徴です。
フォスファーブロンズ弦と比べ価格は少し低めです。
フォスファーブロンズ
ブロンズ弦に「リン(Phosphor)」を少し加えた素材。
このリンが酸化を防ぐ役割を果たすため、ブロンズ弦と比べ若干長持ちします。
明るく煌びやかな音色が特徴です。
音の好みで素材を選ぶと良いでしょう。
3.太さ(ゲージについて)
弦の太さ(ゲージ)にもさまざまな種類があります。
サウンドや弾き心地に影響を与えます。
太さは【12-53】など数字で記載されています。
これは1弦から6弦までの太さを表するものです。(1弦:012、2弦:016、3弦:024、4弦:032、5弦:042、6弦:053)
エクストラライト(10-47)

弦のテンションが弱く、押さえやすいが繊細で切れやすい。
パワフルな演奏には向かず、ソロギターなど繊細な演奏向き。
カスタムライト(11-52)

ライトゲージとエクストラライトの中間のゲージ。
ソロに加え、ストロークでも鳴らしたい人におすすめ。
細めで弾きやすい。
ライト(12-53)

最もポピュラーで標準的なゲージ。
アコギ本来の鳴りを再現でき、バランスの良い音になる。
ソロにもストロークにも適している。
ミディアム(13-56)

弦のテンションが強く、迫力のあるサウンドが得られる。

迷ったらまず定番のライトゲージを使ってみるといいよ!
4.メーカーについて
ダダリオ、マーチン、コーティング弦であればエリクサーなど、同じ材質、ゲージでもメーカーによって音質に特徴があります。
D’Addario(ダダリオ):バランスの取れた音質で、定番の安心感。
MARTIN(マーチン):温かみのあるトラディショナルな音色。
Elixir(エリクサー):コーティング弦の代表格。長寿命で高音もクリア。
同じ素材・ゲージでも、メーカーによって音のキャラクターが違います。
最初は定番メーカーを試しながら、自分の好みを探してみましょう。
5.アコギ弦の選び方
①ノンコーティングorコーティングを選ぶ
使用頻度や目的によりどちらにするか選んでみましょう。
ノンコーティング弦:練習頻度が少ない、ライブの機会が少ない、コストを抑えたい人
コーティング弦:練習量が多い人、ライブ演奏が多い人、弦交換を頻繁にしたくない人
②太さ(ゲージ)を選ぶ
まずは最も標準的なライトゲージを選び、こちらを基準に好みのゲージを見つけていくと良いでしょう。
③材料を選ぶ
落ち着いた音が好みの場合はブロンズ、きらびやかで明るいサウンドが好みの場合はフォスファーブロンズを選ぶと良いでしょう。
好みのメーカーやゲージが見つかったら両方試してみてみることをお勧めします。
④好みの音質のメーカーを選ぶ
一旦、弦の条件が決まったら好みの音のメーカーを見つけてみましょう。
ノンコーティング弦の定番はダダリオ、マーチン、コーティング弦はエリクサーです。
まずはこちらを試してみるのが良いでしょう。
おすすめの弦を紹介
コーティング弦:ELIXIR ( エリクサー ) / NANOWEB Phosphor Bronze Light #16052
コーティング弦の定番です。
何と言っても長持ちします。音の劣化の仕方が穏やかなので良い音質を長くキープしてくれます
コーティングで錆を防いでくれるので指の引っ掛かりを感じることなくスムーズに演奏できます
ノンコーティング弦に比べ高価ですが張り替えの頻度や手間を考えるとメリットがあると感じています。
筆者も長年使用しています。
80/20ブロンズはこちら↓
ノンコーティング弦:DADDARIO ( ダダリオ ) / EJ16 Phosphor Bronze Wound Light
キレが良く華やかで、ストロークからアルベジオまで適したバランスの取れたサウンドです。
ノンコーティングですが耐久性もそこそこにあります。
80/20ブロンズはこちら↓
まとめ
練習やライブなど、自分のスタイルに合った弦を見つけて、ギターライフをより快適に楽しんでください。


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