自分の音源を持ちたい、配信でより多くの人に手軽に聞いてもらいたいと思っている弾き語りミュージシャンは多いのではないでしょうか?今回はレコーディングに挑戦してみたいミュージシャンに向けてレコーディングに向けた準備や当日の流れ、ポイントなどをご紹介します。
レコーディングには自分で機材を準備して自宅で録音する「宅録」と、スタジオを借りて録音する「スタジオレコーディング」などがありますが、今回は初めてのレコーディングとしてハードルの低いスタジオレコーディングについて紹介します。
準備編
まずはスタジオとエンジニアのスケジュールを予約
レコーディングスタジオとエンジニアのスケジュール予約が必要です。
「レコーディング スタジオ」などでネット検索してみましょう。
関西であればリハーサルスタジオとして有名な246でもエンジニア付きレコーディングが可能です。
レコーディングスタジオのみのレンタルの場合もあるため、エンジニアに付いてもらう場合は予約の際注意が必要です。
曲を準備する
どの曲を録音するかを決めて、テンポや演奏方法のアレンジを固めておきます。
体調管理は万全に!
当日喉の調子が悪く声が出づらいなんて悲劇にならないよう、体調は万全に整えておきます。
当日編
ノイズが出ない服を着ていく
高性能なマイクで録音するので服のノイズも入ってしまします。
シャカシャカしないコットン製の服などを着ていきましょう。
時間には余裕を持って行動する
ギリギリの行動だと焦ってしまいレコーディングに響きます。
遅刻して時間が減ってしまってはもったいないです。時間に余裕を持った行動をしましょう!
レコーディングの流れ
セッティング
エンジニアとの打ち合わせを行い、マイクや楽器をセットします。
エンジニアに曲数や使用する楽器、どんな曲を撮りたいかなどを伝えます。あらかじめメールなどで伝えておくとスムーズです。マイクや楽器のセットについてはエンジニアがやってくれるので、指示に従いましょう。
サウンドチェック(モニター調整、エンジニアへの要望の伝え方)
モニター環境の調整を行います。
ボリュームやリバーブの調整、クリック音の設定などを行います。
モニターイヤホンは借りることができる場合が多いですが、使い慣れた自分のイアホンを持っていくと安心です。
わからないことやリクエストがあればエンジニアに伝えましょう!
レコーディング
いよいよレコーディングスタートです。
録音については「楽器とボーカルを別々に録音」と「楽器とボーカルを同時に録音」する方法があります。
レコーディングの方法について
〈楽器とボーカルを別々に録音〉
まず楽器のみを録音し、その後にボーカルを録音します。
◎メリット:
ミスをしたり気になったりした箇所は曲の途中でのリテイクが可能
ミックス時に音の調整がしやすい
Xデメリット:
弾き語りミュージシャンは楽器だけを弾くことに慣れてないことが多いのでミスしやすい、やりづらさを感じる。
■楽器とボーカルを同時に録音(一発撮り)
楽器を弾きながら歌い、楽器とボーカルを同時に録音する方法です。
一発撮り、ワンテイクレコーディングと呼ばれます。
◎メリット:
楽器演奏にグルーブが出やすい
普段の練習、ライブと同じ方法なのでやりやすい
Xデメリット:
楽器の演奏やボーカルにミスや修正があった場合、やり直しになる場合が多い
ミックス時に細かな調整がしづらい
普段から楽器とボーカルが一体になっている弾き語りアーティストにとってやりやすさを感じるのは一発撮りですが、演奏にミスがあった場合やミックスなど後々のことを考えると別撮りをお勧めします。
録音方法について迷いがあればエンジニアとも相談してみましょう。
クリック音を流しながらそれに合わせて楽器、ボーカルのレコーディングを行います。
楽器のみの演奏に慣れていないので、苦戦する人も少なくないかと思います。
筆者も弾き慣れた自分の曲だから大丈夫だろうと思っていたらミスを連発し、想像以上に時間がかかってしまった経験があります…
楽器演奏でミスを減らすためにも普段からメトロノームを使いリズムを意識して練習に取り組みましょう!
4.チェック
それぞれのパートを一通り撮り終わった段階で音を確認します。
ミスや修正したい箇所があればエンジニアに伝えて撮り直しを行います。
一発で撮り終わることは難しいので複数テイク撮るものと思っておきましょう。
5.レコーディングが終わったら
ミックス、マスタリングについてエンジニアと要望・スケジュールについて確認します。
当日の音源を一旦メールなどでもらって、ミックス・マスタリング後に改めて送付してもらいます。
音源を確認して追加の要望があればエンジニアに伝えます。問題なければ終了です。
レコーディングの注意点
曲のアレンジを固めておく
レコーディング前にアレンジを確定させておきましょう。録音中にアレンジを変更すると時間がかかり、演奏にも迷いが生じやすいです。
普段からリズムを意識した練習をする
スタジオではクリック(メトロノーム)に合わせて演奏することが基本となるため、普段からリズムを意識した練習が必要です。一定のリズムで演奏できるようにしておくと録音時に苦戦しにくいです。
エンジニアはあくまでエンジニア、プロデューサーではない
エンジニアは音質や録音環境の管理をする専門家であり、基本的には曲のアレンジや演奏に対して口出しをしません。弾き語りミュージシャンの場合特にレコーディング中は孤独を感じることが多いですが、エンジニアにプロデューサーのような役割を期待せず、自分自身で音作りやアレンジをしっかり決めておくことが大切です。
楽器のみの演奏に慣れていないと想像以上に大変、時間がかかる
普段は歌いながら演奏しますが、レコーディングでは楽器のみで録音します。そのため、演奏の細かいミスが目立ちやすく、思った以上に難しく感じることがあリマス。事前にインスト演奏だけで練習しておくと、本番でスムーズに進められる。
曲のミックスのイメージを持っておく
ミックスの方向性を明確にしておくことで、エンジニアとのコミュニケーションが円滑になります。「どんな音にしたいか」が曖昧だと、仕上がりに不満が出る可能性が高いです。参考になる曲をいくつか用意し、「この曲のリバーブの感じ」や「このボーカルの質感」といった具体的なリクエストをすると、より理想の音に近づけます。
初めてのレコーディングは不安が多いかと思いますが、出来上がった音源を聞いた時の喜びは何ものにも代え難いです。ぜひ楽しみながらチャレンジしてみてください!
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